目立てば何やっても良いとされる時代
嘘やデマが蔓延る時代になり、人の嫌がることやただ目立つことで炎上し、それによりSNS上の閲覧数を上げるという手法が出てきてしまいました。最初は面白おかしくエンターテインメントの一部として私たちは見ていたのかもしれません。しかし、そこに広告収入が発生することで、YouTubeやtiktokで目立つことをすれば億万長者になれるという認識が広がり、SNSという媒体に多くの人が群がってはネット上で他人の誹謗中傷をしたり、自分と人を比べては自尊感情を傷つけ、「いいね」「フォロワー」を増やすことが一種の「すごい人」であり、そこに生きるステイタスという幻想的な価値観を生み出しています。
GoogleのSEOを上げることが本当に価値のあることなのでしょうか。上位表示されれば本当に売り上げが上がり、誰もが幸せになるのでしょうか。日々コマーシャルという業務と向き合いながら、自問自答を繰り返しています。そして、ほとんどのSNSサービスは海外製であり、サーバーが海外にある以上、法律はその国の法律が適用されるということを私たちは知っておかなければなりません。
木村花さん死について思うこと
Twitter上の誹謗中傷ツイートにより、自殺をされたプロレスラーの木村花さんのことは誰もが痛ましい気持ちになったことと思います。当時フジテレビの恋愛リアリティ番組のテラスハウスに出演をされていて、確かに面白い番組で私もよく見ていたものの一人です。
そんな木村花さんが22歳という若すぎる命を絶った問題で、母親の響子さんが、フジテレビと制作会社に対し損害賠償を求める訴訟を起こしたが、ここで私はとても疑問でありました。SNSをめぐる事件であり、そもそも木村さんの死後も誹謗中傷のコメントはそのまま残っていたという部分です。なぜSNSの運営会社は削除をしなかったのか。なぜ国内のメディアも多くの人もそこに注目しなかったのか強く疑問を感じました。日本であれば運営会社が謝罪をしたり、すぐに削除できなかったというコンプライアンス体制について突き詰められることであると感じます。これはアメリカの企業だから誰も言えなかったのでしょうか。または海外のSNSに対しては日本の法律が適用されない事実という大きな問題に直面をしていることを如実に露呈したと言えます。
EUではデジタルサービス法に関する暫定的な政治的合意がなされており、国家間を超えた取り組みに注目が集まっています。オフラインで違法なものはオンラインでも違法であるべきという原則に従っており、違法コンテンツの拡散からデジタル空間を保護し、ユーザーの基本的権利の保護を確保することを目的としているようです。
顔出しをしなくなったアーティスト
YouTubeやtiktokから一世風靡をして人気を博すアーティストが多く見られ、これまでになかったのが、顔を出さない、名前も明かさないというアーティストがとても多くなっています。SNSを使うことが日常となって時代において、自分の個人情報を公にしないというのは最大の防御なのかもしれません。うまく世の中を立ち回り、オフラインという現実の生活を脅かすことがないようにしているのでしょうか。とても時代にあった手法であり、メタバースのような世界になれば、それこそ顔出しという観念は完全に無くなると予想されます。
まだ現時点ではGoogleによる検索が日本国内では最大の手法として紹介をされていて、私たち広告の作り手にとっても切っても切れない関係であります。ここでGoogleが示す価値のあるコンテンツとは何かという理念に触れておきたいと思います。Googleが掲げる10の真実という理念をWEB上で見ることができます。
Googleが掲げる10の真実
1. ユーザーに焦点を絞れば、他のものはみな後からついてくる。
引用元:https://about.google/philosophy/?hl=ja
2. 1 つのことをとことん極めてうまくやるのが一番。
3. 遅いより速いほうがいい。
4. ウェブ上の民主主義は機能する。
5. 情報を探したくなるのはパソコンの前にいるときだけではない。
6. 悪事を働かなくてもお金は稼げる。
7. 世の中にはまだまだ情報があふれている。
8. 情報のニーズはすべての国境を越える。
9. スーツがなくても真剣に仕事はできる。
10. 「すばらしい」では足りない。
これを読んで少し腑に落ちないなと感じましたが、とても自由であり、とても楽しく感じさせる理念であります。しかし情報は武器であり、とても鋭利な形をしていると私は思っています。それは人を傷つけ、間違った情報を流すことにより多くの民主主義と言われる大衆を思いのままに操る力を持っています。私たちはそれをしっかりと認識をして、WEB上のコンテンツの品質というものに立ち向かっていなかいといけないと感じました。嘘やデマが蔓延ってはいけないし、コンテンツはコピーペーストのどこにでもあるものでもいけません。それが事実かどうかはAIには判断することはできないし、作り手がまず間違った情報を流さないよう細心の注意を払うべきであります。
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